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2026年4月27日 合同会社KeyBow

開発秘話:グリコでドカーン!
はこうして生まれた

「子供の頃に夢中だったあの遊びを、大人でもスマホで楽しめるゲームにしたい」——そんな思いからスタートした「グリコでドカーン!」の開発。合同会社KeyBowが、ゲームの誕生から設計判断、ベータテストで得た予想外の発見までを率直に振り返ります。

なぜ「グリコ」だったのか

開発のきっかけはシンプルでした。子供の頃、放課後に友達と階段でグリコ・チョコレート・パイナップルをやった記憶があります。じゃんけんで勝つだけで階段を駆け上がれるあの感覚——シンプルなのに、なぜかとても盛り上がった。

ブラウザゲームのアイデアを探していた2025年、ふとその記憶が蘇りました。「今の大人が気軽に遊べるリアルタイム対戦ゲームとして作れないか?」と考え始めたのがこのプロジェクトの始まりです。

ただ、単純なじゃんけんすごろくでは長く遊ぶには飽きが来る。そこで「隠れた情報」と「読み合い」の要素として地雷を加えることにしました。これがじゃんけん × 地雷 × すごろくという組み合わせが生まれた理由です。

技術選定:なぜVanilla JSだったのか

ゲームのフロントエンドは、ReactでもVueでもなくVanilla JavaScript(フレームワークなし)で書きました。その理由は明確で、「できるだけ速く、どのデバイスでも確実に動く」ことを優先したためです。

リアルタイム対戦ゲームでは読み込み速度が体験に直結します。フレームワークのバンドルサイズを削ることで、3G回線のスマートフォンでも快適に遊べる設計にしました。

📊 技術選定の判断基準

Firebase Realtime Databaseを選んだのは、WebSocketを自前管理せずにリアルタイム同期を実現できるためです。じゃんけんの同時公開、タイマー同期、地雷の秘密管理——これらがFirebaseの仕組みと相性が良かった。

セキュリティルールで「地雷は本人しか読めない」設計を実現しています。相手の地雷位置をサーバー経由でも盗み見できない仕組みです。

ベータテストで判明した「意外な事実」

知人10人ほどにベータ版を試遊してもらいました。ログを分析して気づいたことが2つあります。

1. 初回プレイの地雷配置はほぼ全員が「3の倍数」

じゃんけんのグーで勝つと+3段進むため、3、6、9、12…という3の倍数マスに着地しやすい。これを直感的に理解した全員が、初回は3の倍数付近に地雷を集中させていました。

面白いのは2試合目です。「読まれた」と気づいた瞬間から配置がバラけ始め、読み合いが始まります。このゲームの本当の面白さが始まる瞬間でした。

2. 追い詰められるとグーが増える

タイムアウト(時間切れ)で自動選択された手を集計すると、明らかにグーが多かった。焦りや油断でボタンを押せなかった場面でも、指が動きかけていたのがグーだった——そういうことだと考えています。

「追い詰められた人はグーを出す」という心理効果は、設計当初から仮説として持っていましたが、データで確認できたのはこのテストが初めてでした。

5連続あいこボーナスの誕生

ゲームの中で最も議論になった機能が「5連続あいこボーナス」です。あいこが続くと試合が膠着するため、5回連続あいこで上位プレイヤーにボーナスステップを選ばせる仕組みを追加しました。

これは単純な膠着解消策ではなく、「もうすぐボーナスが来る」という心理プレッシャーが戦術に影響を与えることも意図しています。あいこを意図的に引き起こして有利なボーナスを取りに行く戦術が生まれたのは設計者として嬉しい誤算でした。

今後について

2026年3月のAndroid(Google Play)リリース以降、世界中のプレイヤーに遊んでいただいています。引き続き対戦体験の改善と、新機能の追加を進めていく予定です。

ゲームのフィードバックやバグ報告はお問い合わせフォームからお送りください。

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合同会社KeyBow

じゃんけん×地雷×すごろくのリアルタイム対戦ゲーム「グリコでドカーン!」を開発・運営。Google Playにて公開中。ゲームデザイン・Webエンジニアリングを手がける。